作品リスト3 画像・タイトルをクリックで購入ページへ

リスト1 リスト2 リスト4

蛍坂 (香菜里屋シリーズ第3弾)

カウンターでゆるり、と時が流れる。≪香菜里屋≫に今日もまた、事件がひとつ。わだかまっていた謎が、旨いビールと粋な肴で柔らかくほぐされる。それが当店の「陰謀」なんです。
「螢坂」
すべてを捨てて戦場カメラマンをめざした頃のあの坂道は、どこに消えたのだろうか。
「猫に恩返し」
世田谷線の線路に面して建てられた黒猫ゴン太の顕彰碑。その裏側に、女の顔が浮かぶという噂が……。
「雪待人」
3代続いた画材屋が、いよいよ店を畳むという。待ち続けた1枚の絵は、いつ完成するのだろう。
「双貌」
カウンターの向こうから見つめてくる男の姿が、記憶の底を刺激する。
「孤拳」
若くして逝った「脩兄ィ」の最期の願い・・・幻の焼酎・孤拳を探し求めてドアを開けた、香菜里屋で明かされた衝撃の事実。

講談社 2004/09
講談社文庫 2007/09 文庫化 カバー

瑠璃の契り (冬狐堂・宇佐見陶子シリーズ第4弾)

「陶子、あんたはいい旗師だ。目端が利いて、おまけにいい女だよ。
けれどあまりに情が深すぎるんだ。
だから、踏み込まなくてもいい泥沼に、つい足を突っ込んでしまう。」

騙しあいと駆けひきの骨董業界を生きる<冬狐堂>こと宇佐見陶子を襲う眼病。
そんな陶子に付け入ろうとわけありの品を持ち込む同業者に立ち向かう。

「私は旗師をやめない。狐は負けない。」

文藝春秋 2005/01
文春文庫 2008/01 文庫化 カバー

写楽・考 (蓮丈那智フィールドファイルIII)

歴史に不滅の名を刻みつつも、いまだヴェールに厚く覆われたままの、東洲斎写楽。
蓮丈那智は、古文書の調査の訪れたはずの四国で、その浮世絵の知られざる秘密へ足を踏み入れることに(表題作)。
憑代、湖底遺跡、奇怪な祭祀。
異端の民俗学者は、堆積する時代に埋没してしまった死者の囁きに、今日も耳を傾け続ける―。
あなたの知らぬもう一つのニッポンを描く、本格ミステリ集。

新潮社 2005/08
新潮文庫 2008/02 文庫化 カバー

暁の密使

チベット潜入行に隠された策謀を描く歴史ミステリー
『不惜身命』仏道のために命を賭して西蔵(チベット)の聖地・拉薩(ラッサ)を目指した仏教者がいた。
その名は能海寛(のうみゆたか)。
時は明治、近代国家形成に向け必死に背伸びする日本を取り巻く情勢は、その苛烈さを増していた。
そんな歴史のうねりの中、仏教の原典「チベット大蔵経」を求めて中国大陸に渡った東本願寺派僧侶・能海寛を主人公に、鎖国下のチベットへの難渋を極める潜入行を描く秘史発掘ミステリーである。
チベット潜入で歴史上有名な河口慧海の名にかくれて、能海寛の”日本人として初めてチベットの地を踏んだ”という壮挙は歴史の闇に埋れていた。
近年、その潜入行が明らかにされている能海の足跡を辿りながら”歴史のif”に挑む著者会心の歴史ミステリー長編。

小学館 2005/12
小学館 2008/09 文庫化 カバー

深淵のガランス (絵画修復師・佐月恭壱シリーズ第1弾)

花師として名を馳せる佐月恭壱のもう一つの顔は絵画修復師。
大正末から昭和初期に活躍した画壇の大家長谷川宗司の孫娘・真弓の依頼を受けた佐月は、宗司の妻が終生愛した曰くつきの傑作を修復することになり、描かれたパリの町並みの下に別の絵が隠されていることに気づく。
それを知る真弓の元夫が奇妙な話を持ちかけてきた……。

お馴染みの美貌の女旗師・宇佐見陶子も脇役として登場。
裏の裏をかかれる快感に酔う作品。

文藝春秋 2006/03
文春文庫 2009/03 文庫化 カバー

ぶぶ漬け伝説の謎 (裏京都シリーズ第2弾)

知る人ぞ知る名刹・大悲閣千光寺に、今日も珍妙な事件が持ち込まれる。
元裏世界の住人の有馬次郎、マイナー新聞の記者・折原けい、スチャラカ作家のムンちゃんが難事件の謎を追う!
古都ならではの謎解きの珍妙をご堪能あれ。

光文社 2006/04
光文社文庫 2009/08 文庫化 カバー

親不孝通りラプソディー (鴨ネギコンビシリーズ第2弾)

一九八五年、博多の町を騒がすコンビ、鴨志田鉄樹(テッキ)と根岸球太(キュータ)の二人。
美人局に引っかかったキュータは、地元信金の裏金を奪う計画をテッキに持ちかける。
キュータの友人が、警察の射撃訓練場で拾った弾丸を現場に残し、捜査の矛先を鈍らせる計画であった。
無謀な計画をテッキに断られたキュータは、山沢組の下っ端で、組内で不始末をしでかした鈴木恭二(キョウジ)と組んで強盗を決行。
首尾よく一億二千万円を手にするが、そこから歯車が狂い始めた。
残された弾丸があぶり出す警察の裏事情、一連の計画の裏で糸を引く謎の人物、金を狙う山沢組、さらに脱北者グループも絡んで博多は危機のてんこ盛り。
テッキとキュータに明日はあるのか・・・?
1985年の博多を舞台に、危険と謎が絡み合うCRYME MYSTERY

実業之日本社 2006/10
実業之日本社 2008/11 ジョイ・ノベルス カバー
講談社文庫 2012/01 文庫化 カバー

香菜里屋を知っていますか (香菜里屋シリーズ第4弾)

「”お客さまが持ち込む謎とその解決”、それが当店の裏メニューです。」

マスターの工藤が作るちょっとした料理と、アルコール度数の異なる4種のビールが自慢のビア・バー香菜里屋が消えた…。
常連達が語る「私と香菜里屋」から、浮かび上がってくるマスターの秘密の過去と、香菜里屋の由来とは。
突然たたまれた店と若かりし頃の工藤の秘密が今明かされる。
人気「香菜里屋」シリーズ完結編。

講談社 2007/11
講談社文庫 2011/04 文庫化 カバー

なぜ絵版師に頼まなかったのか

「学究にこの身を捧げたるからには、目の前の謎を放置しておくわけには参らぬ。」

変革の嵐が吹き荒れる、明治年間の帝都。
帝國大学には多くの雇われ外国人が教師・研究者として赴任していた。
エルウィン・フォン・ベルツ先生もその一人。
並はずれた日本びいきで知られるベルツ先生とその弟子・葛城冬馬が、次々に出来する新時代の事件に挑む。

光文社 2008/05
光文社文庫 2010/10 文庫化 カバー

虚栄の肖像 (絵画修復師・佐月恭壱シリーズ第2弾)

花師と絵画修復師の二つの顔を持つ佐月に不思議な依頼が舞い込む。墓の前の古備前に桜を活けるというもの。
その桜を 愛でながら繰り広げられる奇妙な花見の宴。その席で、佐月はもうひとつの仕事、絵画修復の依頼を受ける。
報酬はその古備前だというが……。

表題作ほか、15年 前に別れた恋人と京都の桔梗寺で偶然再会したところから始まる「葡萄と乳房」など、書き下ろしを含め、連作短篇三篇を収録。
一度読めば癖になる北森ワールド炸裂の花師・佐月恭壱。今回は、佐月の過去が交錯するシリーズ第2弾です

文藝春秋 2008/09
文春文庫 2010/09 文庫化 カバー

リスト1 リスト2 リスト4